朝起きても疲れが取れないのはなぜ?脳科学でわかる原因と今日からできる回復習慣
「7時間寝たのに、全然疲れが取れていない」
「朝から頭がぼんやりして動けない」
「寝ても疲れが残る日が続く」
この状態、実は身体が疲れているのではなく“脳が休めていない”ことが原因です。
現代人の多くは、睡眠時間ではなく「睡眠の質」が落ちています。スマホ・情報過多・ストレス・生活リズムの乱れによって、脳が深い休息に入れないまま朝を迎えてしまうのです。
この記事では、朝起きても疲れが取れない理由を脳科学の観点から解説し、今日から実践できる回復習慣をまとめました。
1. 朝の疲れは「脳の休息不足」から始まる
睡眠は、身体よりも脳を回復させるための時間です。筋肉は横になっているだけでも休まりますが、脳は睡眠中でしか深いリセットができません。
しかし現代人は、寝ている間に脳が十分に回復する「深い睡眠(ノンレム睡眠)」に入れていないケースが増えています。
- 夜遅くまでスマホを見る
- SNSや動画で脳が興奮状態
- 生活リズムが崩れている
- 考え事やストレスで脳が覚醒
これらが原因で、寝ても脳が休息モードに切り替わらず、朝起きても疲れが残ってしまいます。
2. スマホが脳を覚醒させ、睡眠の質を下げる
脳が休めない最大の理由はスマホです。
特に寝る前のスマホは、睡眠に必要なメラトニンの分泌を妨害し、脳を興奮状態のまま眠らせようとします。
- ブルーライト → 脳が「朝」だと勘違いする
- 刺激の強い動画 → 脳が興奮し続ける
- SNS → 比較・不安・緊張でストレスが増える
これでは深い睡眠に入れるはずがありません。
寝る前30分のスマホは、脳科学的に言うと「脳を休ませない行為」なのです。
3. ストレスと睡眠ホルモンの関係
ストレスの多い人ほど、朝の疲れが取れません。理由は、ストレスホルモン「コルチゾール」が夜に下がりにくくなるからです。
本来、コルチゾールは朝に高く、夜に低くなるのが正常。しかしストレス状態では、夜になっても高いまま。
この状態だと、寝ているのに脳は「戦闘モード」のままで、回復ができません。
寝ても疲れが残るのは、心の問題ではなくホルモンバランスの乱れから起こるのです。
4. 夜型生活が脳の回復リズムを乱す
夜型生活が習慣化している人は、脳の睡眠サイクルが崩れて深い睡眠に入りづらくなります。
脳の体内時計(サーカディアンリズム)は、朝の光を浴びることでリセットされますが、夜型の生活では光を浴びる時間が遅くなり、リズムが後ろ倒しになります。
その結果:
- 深い睡眠に入るタイミングがズレる
- 寝ても眠りが浅くなる
- 朝起きても疲れている
という悪循環に陥ります。
5. 今日からできる「疲れが消える」回復習慣5つ
今日からすぐできる、脳の疲れを取る習慣を紹介します。
① 寝る前30分はスマホを見ない
最も簡単で効果が高いのがこれ。スマホを寝室に持ち込まないだけで、睡眠の質は一気に改善します。
② 寝る90分前に入浴する
深部体温が下がるタイミングで眠気が訪れるため、90分前の入浴が最適です。
③ カフェインは16時以降控える
カフェインの効果は5〜6時間続きます。夕方以降のコーヒーは睡眠の質を下げる原因に。
④ 朝日を浴びて体内時計をリセット
朝の光を浴びることで、脳のリズムが整い、自然と夜に眠れるようになります。
⑤ 情報ダイエットで脳を休ませる
昼間の脳疲れを減らすと、夜の睡眠が深くなります。SNSや動画を“無意識で開かない環境”にすることが大切です。
まとめ|疲れが取れないのは努力不足ではなく「脳の問題」
朝起きて疲れが取れないのは、あなたの努力不足ではありません。脳が本来の回復モードに入れていないだけです。
脳科学的に正しい習慣を取り入れることで、今日から睡眠の質は改善できます。
睡眠の質が上がると、人生全体のパフォーマンスが上がる。
まずはできるところから、ゆっくり始めていきましょう。



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